アブシシン酸

8-アブシジン酸は毒で、ミトコンドリアを傷つける??

アブシジン酸「毒」説、その根拠はどこ? ネットの噂を徹底検証!

博士、やっぱり大変です!
ネットで「玄米のアブシジン酸は毒!」って騒いでる人が、その証拠として、この英語の論文を引用していたんです!やっぱりアブシジン酸って、私たちの体に悪い影響があるってことなんですよね!?

Abscisic acid is an endogenous cytokine in human granulocytes with cyclic ADP-ribose as second messenger
分かりやすく翻訳すると:「アブシシン酸という物質が、私たちの体を守る細胞(顆粒球)の中で細胞同士の連絡役(サイトカイン)として働いており、その細胞内の情報伝達(セカンドメッセンジャー)には『環状ADP-リボース』が使われている。
詳しい研究レポートはこちらから→

(論文にサッと目を通し)ふむ、PNASの……。
まいちゃん、まいちゃん!こりゃまた、本格的な論文を持ってきたねぇ!しかしネットのネガティブな噂とはまったく違う!!、
むしろ「へぇ~!」と膝を打ちたくなるような、アブシジン酸の素晴らしい一面を照らし出した研究じゃないか!

え、そうなんですか!?

うん、確かにアブシジン酸が人間の免疫細胞(顆粒球っていう白血球の一種)に「働きかける」とは書いてある。でもね、それは「毒として攻撃する」なんて話じゃ全くないんだ。

え、じゃあ、なんて書いてあるんですか!?

ものすごく短く言うとね、
**「植物由来のアブシジン酸、実は人間の免疫細胞にとっても、大切な『仕事仲間』だった!そして、免疫細胞を元気にする『応援団長』みたいな役割をしてるぞ!」**っていう、ポジティブな発見について書かれた論文なんだよ。

お、応援団長!?毒とは真逆じゃないですか!

そういうこと!
この論文では、アブシジン酸が免疫細胞に「敵が来たぞ!出動だ!」って指令を出して、バイキンをやっつける力を高める、みたいな働きが報告されている。さらに、このアブシジン酸は、私たちの体の中でも作られているものだってことも示唆してるんだ。

えっ、じゃあ、わざわざ玄米から取らなくても、私たちの中に元々アブシジン酸はいるんですか?

その通り!だから、この論文を根拠にして
「玄米のアブシジン酸は毒だ!」と決めつけているが、そもそも、なぜこの研究論文を示したのか、その意味がまるで分からん。毒だなんてことは、論文のどこにも書いてないのだから……。

うわぁ…全然的はずれだったんですね…。じゃあ、この論文は「アブシジン酸=毒」の根拠には全くなってないってことですか?

全くもって、なってない!むしろ逆だね。
この論文自体はアブシジン酸が「毒だ!」なんてことは一言も言ってなくて、むしろ「体の中でこんな大切な働きをしているぞ!」っていうポジティブな発見を報告しているんだよ。

そっかー!スッキリしました!博士のおかげで、変な噂に振り回されずに済みそうです!

よろしい!情報の真偽を見抜く目も、健康には大事だからね!


POINT

「アブシジン酸は毒でミトコンドリアを傷つける」は科学的に誤り

「アブシジン酸(ABA)=毒」説を裏付けるために、信頼性の高い科学的根拠は乏しい。

ミトコンドリアへの悪影響という説も、他者の研究論文(英文)を読み解く際の誤解か、自己流に誇張している可能性が高い。

むしろ近年の研究では、アブシジン酸(ABA)には抗炎症作用や血糖値調整など有益な生理作用の可能性が示唆されている。